キノコダ家の胞子活動

キノコ好きな息子と それを見守る父のブログ

タマゴタケ②~お料理~

本日は「タマゴタケ」料理についてです!

 

タマゴタケは食べられるキノコです。見た目は鮮やかで、いわゆる「毒キノコっぽい」ため、食べるのに少しだけ勇気が必要かもしれません。

 

「鮮やかな朱色の傘に、黄と橙のだんだら模様の柄(え)、ふっくらとした白色のツボ」など、特徴がハッキリしています。

この特徴に似た毒キノコもほぼないため、種類の特定がしやすいキノコだと思います。

 

以前の記事「タマゴタケ①」については以下をご覧ください。

kinokoda.hatenablog.com

 

タマゴタケは人口栽培はされておらず、産直などに出回ることも少ないと思いますが、採取したものを食べる場合は専門の方に見てもらいましょう!

 

 

過去の写真を整理してみましたが、我が家の「タマゴタケ料理のレパートリー」は少ないです…

でも張り切って紹介してみましょう!

 


①2017年、息子が5歳のとき。

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(↑イラストにしてみました)



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塩水で洗って、小麦粉をまぶし、フリッターに。


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初めてタマゴタケを食べた息子。爪楊枝(つまようじ)で試食。

「うまいっ!」と満面の笑み。

確かに、今まで食べたことのないような、コクと旨味が合わさった味です。

 

②2019年、息子が7歳のとき。
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タマゴタケのフェアリーリングを発見!

 

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家に持って帰り、観察&スケッチ。なかなか大きいものが採取できました。

 

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念のため、塩水で虫だし。


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妻が炊き込みご飯を作ってくれました。味は美味しかったのですが、色がすべて抜けてしまいました。

 

③2020年、息子が8歳のとき。
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自宅から1時間ほど離れた山を散策していたところ、タマゴタケの幼菌を発見。


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白いツボの部分は美味しくないとのことなので、剥がしてきれいに洗います。


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バターを多めに入れて、今回もフリッターに。外はカリッと、中はふわっと、濃厚なコクがあり、冷たく冷やした白ワインと合う感じです。

 

 

④2021年、息子が9歳のとき。
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この年は、タマゴタケが大発生。息子は大興奮でした。


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[左上]ナイフで割ってみたところ。中身はこんな感じになっております。

[右上]傘の頂点に、外皮膜が残ったもの。

[左下]親御さんと、子ども4人。

[右下]老菌。お疲れ様です。


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家に戻ってきて、いつものフリッターと炊き込みご飯。

 

 

タマゴタケは、香りはそれほど強くないのですが、チーズのような、バターのような、コクのある旨味があります。

皆さんも山で見かけたら、専門家に確認してもらったうえで食べてみてくださいね。

 

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アミガサタケでイカ飯ですよ2023.04.09

ガリアミガサタケが今年もはえました!(4月3日に発見)

昨年は「4月30日」に同じ場所で発見しましたので、3週間ほど早いですね。

 

以前の記事「トガリアミガサタケでクリパだ!」については以下をご覧ください。

kinokoda.hatenablog.com

 

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2023年2月18日の様子。まだ雪が残っています。菌糸たちは地下で準備をしています。おそらく。


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2023年4月3日の様子。とうとう生えました!

どこにあるか、わかりますかー?

 

答えは下の写真に。

 


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ここですよー。ニョキ。桜の木の根っこ付近からこんにちは!


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双子アミガサちゃんや、


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おじぎアミガサちゃんも発見。なんかかわいい。

 

4月8日に、息子も見学にやってきました。

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真剣な眼差しで、パシャリ。後ろでは桜が咲いてます。アミガサタケは、この時期なんですよね。


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スコップで丁寧に掘り起こしました。


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拡大してみるとこんな感じ。傘のヒダヒダに吸い込まれそう…。


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家に持って帰り、顕微鏡で胞子の様子を観察しました。「子のう」が見えましたよ。

 

次の日の朝。4月9日に料理開始。f:id:kinokoda:20230409120546j:image

標本として乾燥させたもの以外、全て料理に。

 

★1品目。
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アミガサタケの柄(え)を切り、中の空洞に生米を詰めていきます。グイグイ。


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お米が出ないように、楊枝(ようじ)で封をして、追加の生米を入れて20分。


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「トガリアミガサタケのイカ飯風」の完成です!

 

★2品目
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ペンネを茹でながら、「生クリームとコンソメとアミガサタケ」を入れてソースを作ります。

ちなみに、ニンニクや玉ねぎ炒めたものを入れたり、マッシュルームを入れたりしても美味しいようです。


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「トガリアミガサタケのクリームペンネ」の完成です!


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美味しそうですね~

 

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バクバク食べる息子。

クリームペンネは出汁(だし)のうまみが出ていて、前回のクリームパスタと同様に美味しかったです。

 

しかし、驚いたのは「イカ飯風」。シイタケのような、でも更に上品で濃厚な感じの旨味が染み渡るのです。

お米は、そのだし汁を吸って高級雑炊のようになります。飲んだあとの締めに食べたら最高。The旨味。

アミガサタケは「クリーム系にしか使えない」と思っていてスミマセン。

 

いやぁ、本当に美味しかったです!

 

 

尚、アミガサタケには毒成分が少々含まれているということで、サッと茹でこぼしてから調理をしております。野生のキノコを食べる場合は、専門の方に相談するなどしましょう。

 

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タマゴタケ①~出会いから7年間~

「タマゴタケ」というキノコ、知ってますか?

 

最初は、卵(たまご)のような外被膜(がいひまく)に覆われています。やがて頭頂部が割れ、そこから可愛らしい鮮やかな赤い傘が顔を出します。ニョキ。

 

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外皮幕を割ってみると、こんな感じ。初めてナイフを入れたときは少し緊張しました(^^;

毒キノコの多いテングタケ科のキノコの中で「食べることができる」のも特徴です。

 

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成長すると、こんな感じになります。ニョキニョキ。

この写真は初めてタマゴタケに出会ったときに撮影したものです。

 

さて、

タマゴタケに出会ってから、今年で7年。毎年タマゴタケに出会い、息子と共に写真を撮ってきたので整理してみました。

 

①2016年9月17日に撮影。息子4歳、幼稚園の年中。

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初めてタマゴタケに出会いました。絵本や図鑑でしか見たことがなかったので、息子も私も感動したものです。傘の朱色が本当に鮮やか!黄色と橙色のだんだら模様の柄(え)もオシャレです。

 

②2017年8月6日に撮影。息子5歳、幼稚園の年長。f:id:kinokoda:20230330205140j:image

息子の行事の最中に、知り合いが偶然発見。巨大なタマゴタケに驚きました。初めてタマゴタケを食べたのも、この年です。非常に美味♪ ちなみに、タマゴタケの長い柄の中身は中空。細くて長いのに丈夫にできています。

 

③2018年9月16日に撮影。息子6歳、小学1年生。f:id:kinokoda:20230401173822j:image

採取してきたタマゴタケを喜んで料理する息子。ツボ(基部の白い所)の部分は苦いとの事なので、ペリペリっと取り外しています。この後、小麦粉をまぶしてフリッターに。私は赤ワインといっしょに頂きました。

 

④2019年9月7日に撮影。息子7歳、小学2年生。
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タマゴタケのフェアリーリング菌輪:きんりん)を発見!タマゴタケの輪の中で、小躍りしています。妖精の世界への入口とも言われるそうですが、本当に不思議な光景でした。この後、タマゴタケの炊き込みご飯に挑戦。これまた美味。

 

⑤2020年8月2日に撮影。息子8歳、小学3年生。
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軍手に、スコップ、ビニール袋。息子の装備が少しずつ整ってきました。冒険者で言えば、見習い段階でしょうか。ツボの中から、顔を出しかけているタマゴタケが可愛らしいです。白と赤のコントラストがおめでたい(^^)

 

⑥2021年7月24年に撮影。息子9歳、小学4年生。

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この年は、タマゴタケの群生が見られました。写真は4連タマゴタケ。息子は大興奮でした。キノコを入れるカゴを購入し、デジカメも用意しています。データはキノコだらけ。

 

⑦2022年8月21日に撮影。息子10歳、小学5年生。

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この年もしっかりタマゴタケを発見。柄(え)の上方から垂れ下がったヒダのあるツバ。朱色から黄色へとグラデーションのある傘。キレイですねー。何本か持ち帰り、素焼きにして頂きました。

 

以上、タマゴタケと息子の7年間を振り返ってみました。

タマゴタケを探すのも、見るのも、食べるのも大好きな息子です。今年の4月から小学6年生になりますが、今後もタマゴタケとのよい出会いがあればいいなと思います。

 

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インクタケも食してみる2020.05

今日はヒトヨタケについて書こうと思います。

 

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こんな感じのキノコです。写真は2020年のもの。

一緒に写っている桜の花びらからも分かるとおり、春のキノコです。我が家の近くでは、5月の後半によく見る気がします。


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土の中から掘り出してみると、こんな感じ。束になって生えていますね。

 

トヨタケ=一夜茸。

一夜(ひとよ)で溶けてなくなってしまうことから、この名がついているようです。

 

ということで、

 

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採取してきたヒトヨタケを並べてみました。1日目の18:00ころ。


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2日目の10:00ころ。採取してきてから約16 時間経過。黒く液化してきています。


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3日目の8:00ころ。40時間経過。かなり液化しております。

さすがに、一夜では溶けきらないみたいです…。

 

 

トヨタケは、タイトルのとおり「インクタケ」とも呼ばれます。黒く液化した部分が「インク」のようだということ。

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紙にギュギュっと押し付けますと、こんな感じに黒色が。ヒトヨタケインクをペン先にでもつけて、キノコ画を描いてみるのも素敵、かもしれません。


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傘の裏はこんな感じ。

 

溶け始めていなければ食べられるってことで、

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炒めて食べました。

旨みは強し。食感はシャキッとコリっとしており、何となくマイタケに近いような気がしました。

 


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トヨタケ、面白いキノコですねー

 

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アカヤマドリを食す2022.08

昨年の夏、アカヤマドリを見つけたので食べてみました。菌類学者の保坂健太郎先生も「美味しい」というキノコ。いったい、どんな味なのでしょうか…。

 

 

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キノコ会の採取会で、アカヤマドリを発見。傘が開いていない幼菌ですね。

ニョキニョキ。

 


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アカヤマドリをゲット。喜ぶ息子。

 


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こちらは違う日に撮ったものですが、傘の裏側はこんな感じ。

アカヤマドリは、傘の裏側はヒダ状でなはく、菅孔(かんこう)と呼ばれる管(くだ)状になっています。ブツブツしてます。

 


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採取後に、アカヤマドリと同定してもらいました。息子もキノコ会の会長さんに確認してもらいました。

アカヤマドリは「似ている毒キノコが少ないため比較的安心」との事。でも万が一を考えて、専門家に見てもらうことが大切だと思います。

 


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採取会の最後には、アカヤマドリの成菌(巨大!)も頂きました。

さてさて、料理開始です!

 

 

まずは、大きな方2つ。

 

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塩水で洗って、土などの汚れを落としつつ虫出しもします。洗うと塩水が黄色く染まってきます。

 


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大きくて柔らかな成菌の傘の部分は、シチューにしましょう!食べごたえがありそうですねー。



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息子も真剣な眼差しで、アカヤマドリを切り刻んでおります。ザクザクザク。

 


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鍋で炒めて、鶏肉などの具材を入れ、シチューの素を入れたらば、


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はい、完成!

アカヤマドリのエキスで、シチューが黄色くなってます。


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ついでに、一緒に採って来たタマゴタケもバターでソテーして、


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はい、完成!

アカヤマドリのシチューの味は、一言で言うと「コックリ」。

普通のクリームシチューに、コクと濃厚なトロリ感が加わります。コク+トロリで「コックリ」。美味しいですねー♪

 

さて、

 

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アカヤマドリの幼菌(小さな方)はパカッと割って、


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次の日の朝、ソテーにしました。

エリンギに近いコシのある食感、コクはアカヤマドリ。これまた美味。

 

 

アカヤマドリ。コックリ柔らかな成菌も、コシのある幼菌も、どちらもとっても美味しかったです。また来年も食べたいなぁ…、と思える味でした(^^)

 

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ホコリタケに奉仕2019.11

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ホコリタケというキノコがあります。別名、キツネノチャブクロ(狐の茶袋)。まんまるの饅頭(まんじゅう)のような見た目で、ふつうの人が想像する「キノコ」らしくない形です。

 

成熟したホコリタケを指で押すと、先端の穴から胞子が噴出されます。胞子の色は茶色。

キノコは胞子を飛ばすために存在していますから、その手伝いをすることは「胞子(奉仕)活動」ですよね♪

 

ちなみに、ホコリタケは食べることができます。内側も白いマシュマロのような、未成熟なものが良いようです。


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小麦粉をまぶして油で揚げて食べてみましたが、ほろ苦くてビールによく合う感じです。

 

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ホコリタケの(成熟したもの)。先端に、穴が見えます。

 

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他にもツチグリというキノコもあります。こちらも胞子を内包しています。

 

このようなキノコを見つけたら、ぜひ胞子活動に参加してみてくださいね(^^)

 

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トガリアミガサタケでクリパだ!2022.04.30

注)クリパ=クリームパスタ

 

昨年の春、トガリアミガサタケを発見しました。



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どこにあるか、分かりますかー?手前に5~6本、ピョコピョコ生えています。

 


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近くに寄って撮影(4月30日だったと思います)。アミガサタケの仲間は、春を告げるキノコのひとつ。日の光を浴びて美しー♪そして、とても美味しそうです。

 


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一方の頭部は、その名のとおり先端がとがっていますが、もう一方は丸まっています。

ガリアミガサタケは「ブラックモレル」の代表種。「イエローモレル」と呼ばれるアミガサタケに比べて黒色なのが特徴だそうです。

 


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息子も熱心に撮影。

 


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家に持ち帰り、洗って…

 


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生クリーム、コンソメといっしょにコトコト。スープが少し茶色く色づきます。

 


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はい!アミガサタケのクリームパスタの完成です!お皿もキノコ柄🍄

初めて食べたのですが、とっても美味。クリームとコンソメの風味を引き立てながら、味を一段上げてくれます。癖もなく上品。うま味がギュッと凝縮してるんですね。

 

アミガサタケの内部は上から下まで空洞なんですが、どこにこんな美味しさが詰まっているんだろう…

 

これは、また来年も食べたいですねー。息子も完食でした!

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